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そんなわけで、帯状疱疹のお話続きです。

帯状疱疹の治療に使われるお薬は、大きく分けて

 「ウイルスの増殖を抑えるもの」
 「痛みを和らげるもの」

が中心となります。もちろん、症状に合わせて他のお薬を使うこともあります。

まず、ウイルスを増やさないようにするお薬です。
ウイルスをやっつけるお薬は現在でもあまり多くありません。ですが、水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)の増殖を抑える薬は古くからあり、水ぼうそうでも帯状疱疹でも同じお薬が使われます。疾患・年齢によってお薬の量は変わりますので医師の指示した用法、用量を守って服用しましょう。
症状がよくならないからといってお薬を飲むのを止めてしまうと、ウイルスが増え皮膚症状、痛みともに悪化・長引く恐れがあります。

抗ウイルス薬はウイルスの増殖を抑える薬ですから、それによって引き起こされる炎症、付随する痛みを和らげることはできます。しかし神経性の痛みを和らげることはできません。そこで、痛みの訴えが強い場合は痛みを抑える薬を使用することになります。
一般に痛み止めとして使われることの多い非ステロイド性抗炎症薬は副作用の心配から使われないことも多く、副作用の少ない痛み止めが使われることが多いようです。

痛み止め以外にも、咳止め、うつ薬、不整脈などに使うお薬が神経性の痛みに効果があるとして使用されることがあります。お薬の説明書きを見ただけでは「どうしてこの薬を飲まないといけないの?」と思われることもあるかもしれません。
医師、薬剤師の説明を聞き、用法を守って使用しましょう。

塗り薬も抗ウイルス薬や鎮痛作用のある薬、潰瘍になってしまった場合は皮膚の再生を促す薬など使用されます。
水疱をつぶさないように塗布することが大切です。

さて、先日「帯状疱疹後神経痛」という効能をもつ新しいお薬が先日発売になりました。
いわゆる痛み止めとは違い、神経性の痛みに効果のあるお薬で既に海外では帯状疱疹後神経痛でよく使われているお薬です。
神経に関わるお薬ですから、どちらかというと、うつ薬に近い性質を持っているような印象を受けます。

「少量から開始し、効果、副作用を確認しながら増量していく」
「お薬をやめるときは、急に止めずに量を減らしながら止める必要がある」

痛み止めを頓服(とんぷく)で使用することの多い国民性ですから、十分に理解していただいた上での投薬が必要だなぁと思います。

起こりやすい副作用はめまい、ふらつき、眠気です。これらは高齢者の転倒事故にも繋がりやすいので注意が必要です。
また、急な中止によって頭痛、不眠、吐き気が出ることもあるようです。

詳しい増量、減量についてはインタビューフォームに詳細が記載されていますので専門家のみなさまはそちらを参考にされてください。増量に関しては治療に関する項目、減量に関しては安全性に関する項目に記載があります。

帯状疱疹に限らず、早く治療を開始することが大切です。「おかしいな?」と思ったら受診することをお勧めします。

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