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さて、閉鎖を決定したものの、どうしても書いておきたい記事がいくつかあるのでそれを消化していこうと思います。
まずは、以前から放置しっぱなしの、イラガの幼虫のお話です。

写真があったほうがわかりやすいのではと思ってアレコレ探してみたのですがどうにもフリーのものがみつからず…リンクも報告が必要となれば薬局の名を揚げつつももはや個人ブログに近い状態では許可が下りるかも不安で結局放置していたのです。すみません。

リンクでなければ、紹介ならばよいと受け取れるページを発見したので、そちらを。

社団法人農林水産技術情報協会 様の昆虫科学館にイラガの幼虫、繭の写真が掲載され、生態についても詳しく書かれていますので是非ググってみてください。
毛虫の画像が苦手な方はご注意を。

さて、イラガの幼虫、浜松ではオコゼとか電気虫と呼ばれる毛虫です。
柿の木につくのが有名だそうですが、実にいろいろな種類の葉っぱを食べます。
街路樹として見かけることのあるイチョウや、低木で根の張りが浅いためご家庭でも育てられることの多いブルーベリーなどもターゲットになるようです。
ただいま9月、残暑厳しいことも影響してかまだまだ幼虫のシーズンです。

ですがそろそろ、イラガの幼虫は繭を作り始めます。
イラガを退治するならこの繭を取り除くのがよいとされています。木の枝や幹に茶色と白の変わった模様の丸い卵がくっついていたら、それがイラガの繭です。
私はこれを最初にみたとき、お菓子の「雀の卵」と思い出しました。よくよく見ると似ても似つかないわけなんですが、ところであのお菓子、ローカル商品でした?

繭はとても硬く、中の幼虫にはもう毒はないといわれていますが念のため素手では触らないほうがよいでしょう。

繭で越冬し、5月頃サナギになって6月頃に成虫、つまり蛾になります。
10日ほどの寿命の間に卵を産むわけですが、卵は葉の裏にビッシリついているので、この時期の駆除も比較的楽です。葉ごと取り除けばよいのですから。
卵は10日ほどで孵化し、幼虫になります。ビッシリの卵からビッシリの幼虫。ゾーっとしますが集まっている間は卵のときと同じで、葉ごと取り除けばまだいいです。

もちろん、幼虫に直接触れないよう気をつけます。イラガの幼虫のトゲは注射針のようになっていて毒液を注入するため強い痛みを感じてしまうのです。トゲを通したりひっかかてしまう可能性のある軍手よりも、厚手のゴム手袋などを利用したほうがよいかもしれません。

さて集まっていた幼虫、もちろん葉っぱ1枚なんて全員でかかればあっというまになくなってしまいますから大きくなるに従って別々の葉に分かれていきます。
イラガの幼虫が食べた葉というのは、見事に葉脈だけが残った、いわばシースルーの状態でみつかります。そういう葉を見つけたらイラガがいるなと思って間違いないかと思います。葉の裏を用心深く見てみてください。
既に大きくなった幼虫が1匹いるようでしたら、被害は木全体に及んでいるでしょう。1匹1匹気長に殺していくか、木全体を消毒するか…。

実は、去年我が家が仮住まいしていたところがこの状態でした。賃貸物件でしたので大家さんを通して消毒してもらったのですが、ものの見事に幼虫は全滅、生きている彼らを1匹ずつ除去することを思えば落ちた死体を集めて捨てるのは実に簡単でした。
庭木でしたので、消毒も気にしませんでしたが果樹などだと限界があると思います。
イラガの繭は、幼虫が出て行ったあとも木に残っていますからときどき確認してみれば大きな被害は早めに防げるかもしれません。

幼虫のピークは7月と9月、まだまだ油断できません。
木に近づく際はご注意を。
誤って刺された場合は、痛みが長引くこともあるので皮膚科の受診をお勧めします。

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雨が降ったり止んだりの、いかにも梅雨らしいお天気が続いています。
週間天気予報によれば来週は少し晴れ間が見えるようですが…そこから一気に夏空となるのか、梅雨が長引くのはまだまだわかりません。

さて、この時期から少しずつ増えてくるのが害虫に刺された患者さんです。

「植木の手入れをしていたら蜂に刺された」
「庭木にオコゼがいて、気付かないうちに刺されていた」

などなど。
害虫は放っておくとどんどん増え、毎年繰り返されてしまうので早めの駆除が重要ですが雨がっぱ、ゴム手袋など万全の装備で行ってください。
刺されたら水で洗い流すのが有効な場合が多いようです。

蜂の場合は針をとってから(カギ状になっているものもあるので丁寧に)毒を洗い流し冷やすために流水で洗いましょう。
ショック症状を起こすことがあるので体調が悪くなった場合はすぐ病院にかかってください。
オコゼの場合は棘に毒がありますので、むやみに取らず流水で流しましょう。

ところでオコゼってご存知ですか? 魚ではなく、イラガというガの幼虫です。
地域に寄って呼び名が違うようですが、この辺りではオコゼと呼ばれています。

鮮やかな黄緑色で葉の裏側に潜んでいるため気付かず触ってしまう人も。
死体の棘にも毒は残っていますから手で触らないようにしましょう。
激しい痛みを伴うのですが慌てずに対応しましょう。

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前回は、しもやけのお話をしました。
同じく寒くなってくると多い疾患が、低温やけどです。

夏の家庭用花火が実はかなり高温で、火傷すると重症になることもあるというお話は以前にしたことがあります(こちらの記事です)。

低温やけどはその名のとおり、通常の接触なら火傷にならないような温度に長時間接触し続けることで発生する熱傷のことです。
42度くらいから起こりやすくなるといわれています。
人肌にここちよく感じるような温度でも、例えば44度なら5,6時間接触し続けることで皮膚の損傷が起こってきます。押し付けるようにして接触している場合はもっと短い時間で起こってきます。

44度と言われてもなかなかピンと来ない方もいらっしゃるでしょう。
ホットカーペットを一番高い温度設定にしたときの表面温度が、これに近い数字です。
ホットカーペットの上で寝てしまうと、体重がかかって密着し思ったよりも短い時間で低温やけどが発生する可能性があります。
他にも湯たんぽ、使い捨てカイロ、こたつ、あんか、床暖房などの使用で低温やけどを発症される方が多いようです。

起こしやすい場所は足がもっとも多いです。痛みや刺激を感じにくく重症化しやすい場所なので、症状が疑われる場合は専門医を受診しましょう。
糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方、年配の方、子供さんは気付きにくい場合がありますので注意しましょう。
お酒を飲んで帰った後のお父さんも要注意ですよ!

寒い冬はまだまだ続きます。
暖房器具を正しく使って快適に過ごしたいものですね。

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寒いですねぇ。
「これぞ浜松の冬!」といった寒さではないですが、風が弱くとも寒いものは寒い。
暖房器具が手放せません。

さて、前回の記事で「しもやけの患者さんが増えた」と書きましたが、今回はそのしもやけについて少し書いてみようと思います。

しもやけは凍瘡という病気で、成人よりも子供、特に学童期に多い疾患です。
成人では男性より女性の患者さんが多いようです。

出来やすい場所は寒気に触れる場所、とりわけ手、指、足、幼児では耳、頬、鼻などにも出来ることがあります。

寒さや圧迫などの刺激を繰り返すことによって末梢の血行が悪くなり炎症を引き起こした状態で、温めるとかゆみや痛みを感じることが多く、そこに乾燥が加わるとひび、あかぎれを起こしやすくなります。

体質、遺伝、生活環境なども要因となりますが、昼夜の気温差と皮膚表面の温度差が大きく関与しているといわれています。
気温が5~10℃で昼夜の気温差の大きい初冬や初春に多く発症するようで、ちょっと意外でした。

初冬に発症→暖房器具で温めてかゆみ↑→病院へ
といった図式でしょうか寒さが厳しくなったころが患者さん多いような気がします。

子供の頃、よく手や足を濡れたままにして怒られたものですが、これは水分が蒸発する際に気化熱として皮膚表面の温度が下がるためしもやけを起こしやすくなるからです。
乾燥による症状の悪化を防ぐためにも手足の水分はしっかり拭いてケアしたいものですね。血行を改善するマッサージなども効果的です。

しもやけの治療には血行をよくするお薬やかゆみを止める薬、漢方薬、炎症を抑える塗り薬などが使われることがあります。
しっかり治して、ちゃんとケアして再発防止に努めましょう。

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今日は地域の夏祭りがありました!

家から歩いていける橋の上で、さして人混みにもまれることもなく見上げる花火というのは本当に珍しいなぁと、この辺りに住むようになってから毎年楽しみにしています。

開けっ放しの窓から煙が入ってきても、花火のカスが庭に落ちてきたとしてもそれはそれで夏の風物詩といえなくもない、でしょうか?

さて、ご家庭でも花火を楽しまれることが多くなる時期かと思います。
浜松は夏場でも強い風が吹くことがありますから、ちょっと無理かな~と思う日もありますが。

気をつけていただきたいのが「やけど」です。
ご家庭で楽しめる花火、実はものすごく高温になります。
比較的熱くなさそうな線香花火でも、300度以上あるということですから取扱いは十分気をつけましょう。

・取扱い方法は必ず守りましょう。
 ライターで直接点火することは、実はかなり危険なことなのでやめましょう。

・小さい子供さんには十分ご注意を。
 花火をうまく扱えない、ふざけて振り回す、など思わぬ事故が起こらないよう大人が十分指導しましょう。
 履物のすきまに火が落ちて、ということもよくある事故です。衣類にも気をつけましょう。女児の髪にも注意が必要です。

・後始末も正しく行いましょう。
 安易に燃して爆発した事例もあるそうです。

万が一、やけどしてしまった場合はどうしたらよいでしょうか?

まず、流水でしっかり冷やすことが大切です。
衣類などが付着してしまった場合は無理に剥がそうとせず、その上から流水をかけて冷やすほうがよいでしょう。

それから早めに医師に診てもらうことをお勧めします。
花火の温度は高温なため、やけどが深いところまで至ってしまうことも少なくありません。
しっかり処置してもらったほうがよいと思われます。

ルールを守って楽しい夏を!!

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静岡県浜松市にあります調剤薬局です。
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